2013年の国際オリンピック総会で、滝川クリステルさんが「お・も・て・な・し」とプレゼンテーションをしてから、早3年弱。
2014年は訪日外国人の数が過去最高の1,340万人を越え、2015年には更に47%増の1,974万人を突破。

政府は、2020年の東京オリンピック開催年は4,000万人、2030年には6,000万人の目標を掲げている。

そして現在、日本の「お・も・て・な・し」の精神性を具現化したインフラやサービスの整備が緊急課題となった中、2016年7月20日(水)〜22日(金)、「おもてなし力」向上のためのB to B専門展示会として、インバウンド・ジャパン2016が開催された。

今回は、このインバウンド・ジャパン2016における、「おもてなし」の課題とこれからを、amidus目線で考察していきたい。

●「おもてなし」の本質はどこにあるか?

展示会では多くの企業が「日本の観光を便利にする」ためのインバウンド向けソリューションを展示していたが、滝川クリステルさんが示唆していた「お・も・て・な・し」とは、そういうことなのだろうか。

日本が提供すべき「お・も・て・な・し」サービスとは、単なる困り事の解消ソリューションではなく、その先にある「また、日本に来たくなる」を生み出す事業やサービスではないか。

amidusプロジェクトでは、インバウンド向けおもてなしサービスの切り口として、「また、日本に来たくなる」にフォーカスし、

「また、日本に来たくなるための要素は何なのか?」
「日本を思い出して、恋しく思ってもらうためのサービスとはどの様なものなのか?」
「そのための五感へのアプローチはどの様なものがあるのか?」

という視点で、富士通社の新規サービス開発をプロデュース支援してきた。

プロジェクトでは、5月の「富士通フォーラム2016」で実施したアイデアソンの設計・ファシリテーション、アイデアから具体的なサービスへのブラッシュアップ、サービス実現のためのビジネスモデルの策定を実施。

そして、インバウンド・ジャパン2016では、ビジネスアイデアのプロトタイプ展示やユーザー体験を伝えるためのイラストや寸劇を通じて、アイデアに対する意見の回収や共創パートナーの募集を行った。

●インバウンド・ジャパンに見る、企業課題

3日間の展示会で、出展企業・来場企業の方々のお話から感じたのは、

1. 各企業がインバウンドマーケットに対して、大きなポテンシャルを感じている
2. けれども、具体的な新規事業やサービスについての魅力は、まだまだ高いものではない
3. その理由の一つは、自社の業種、業界、業態、リソースの範囲内では「おもてなし力」に限界がある

という点であった。そして、どの企業も目的が、同じ「お・も・て・な・し」サービスビジネスの実現なのであれば、

「今こそ日本の企業が心を一つにして、日本中の企業を巻き込んだビジネス共創を実現する時である」

そんな想いを抱いた。

そのためにamidusでは、インバウンド市場で事業を展開している企業だけではなく、様々な企業・団体を巻き込んだコンソーシアムを立ち上げ、もっと大きな枠組みの中で、各社の思惑を汲み取りながら「おもてなしビジネスプロデュース」を手掛け、推進していきたいと考えるようになった。

その結果として、滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」プレゼンテーションが事実であったと評価され、、日本は世界に誇る最高のおもてなし観光立国としての地位を確立するのではないだろうか。そんな予感と可能性を感じたインバウンド・ジャパン2016であった。